イスラエルのテレビ局の取材を受ける井上脩さん(右)=19日、福井県敦賀市の「人道の港敦賀ムゼウム」

 イスラエルのテレビ局チャンネル2の制作スタッフが19日、福井県敦賀市の資料館「人道の港敦賀ムゼウム」を訪れ、大戦中に外交官・故杉原千畝氏が発行したビザで敦賀港に上陸したユダヤ難民の足跡や関係者を取材した。キャスターのアラッド・ニールさん(53)は「難民を受け入れた敦賀の人たちは本当に素晴らしい。その行為をすべての人に伝え、教訓として学ぶべきだ」とたたえた。

 同局は来年5月のホロコースト記念日に合わせて杉原氏関連の特別番組を放映する予定で、生誕地の岐阜県八百津町や難民上陸地の敦賀市などを取材。ムゼウムでは、市民が食料を提供したことや銭湯を開放した証言などの資料の説明を受けた。

 当時、ユダヤ難民を街中で目撃した日本海地誌調査研究会顧問の井上脩さん(89)=敦賀市、ウラジオストクから渡航を支援した故大迫辰雄さんの元部下の北出明さん(71)=東京=からも話を聞いた。

 取材を終えニールさんは「皮膚の色や宗教などが違っても私たちは『みんな同じ人間』であることを忘れてはならない。今も難民問題はあり、敦賀の人たちの行為は現代に大きな意味がある」と述べた。

 井上さんは「相手を思いやる心を持つ敦賀を、世界に知ってもらえるのは非常にうれしい」と話していた。

 制作チームは外務省の海外メディア招へい事業の一環で来日した。

関連記事
あわせて読みたい