最高裁判所=16日午後

 夫婦が同じ姓を名乗ると定めた民法の規定が憲法に違反するかどうかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)は16日、「合憲」との初判断を示した。女性にだけ6カ月の再婚禁止期間を定めた規定をめぐる別の訴訟では「違憲」と判断した。再婚禁止期間の規定は国会が判決に沿って改正する。

 いずれも明治時代から引き継がれている家族制度の基本的ルールで、現在日本以外に同種の規定はほとんどない。時代に合わない不当な女性差別との批判が強まっていたが、保守系国会議員の抵抗が強く、温存されていた。

 夫婦別姓訴訟の原告は男女5人で「姓の変更を強制するのは権利侵害。実質的には女性差別で、多くの女性が職業上の不都合や精神的苦痛を強いられている」と主張。両性の平等や個人の尊厳を定めた憲法に違反すると訴えていた。

 女性の社会進出などをきっかけに、希望すれば結婚後も別々の姓を名乗れる「選択的夫婦別姓」制度の導入を求める声は強まっていた。法制審議会は1996年、再婚禁止期間の100日への短縮とともに、選択制導入を盛り込んだ民法改正案を答申したが、保守派国会議員の抵抗で国会への法案提出はできなかった。

 近年、政府の世論調査では選択的別姓導入への賛否が拮抗している。

関連記事
あわせて読みたい