フグの卵巣を塩や酒かすに漬け込んだ「福のこ」を生産している今井さん=14日、福井県高浜町和田

 福井県高浜町の旅館が作る、トラフグの卵巣「真子(まこ)」を約3年間にわたって塩や酒かすに漬け込んで毒を抜いた珍味「福のこ」の注文がピークを迎えている。年末年始の贈答用や飲食店メニューとして全国的に人気で、旅館では作業に追われている。

 同町和田のフグ料理専門旅館「五作荘」3代目の今井清隆さん(61)が生産。今井さんは、日本で初めてトラフグの蓄養に成功した故今井五作さんの孫で、約60年間続く福のこ作りを受け継いでいる。

 若狭湾で水揚げされた新鮮なフグの卵巣を2年間、たるの中で塩漬けした後、きれいに洗って1週間ほど天日干し。その後、酒かすで半年から1年間漬け込み、じっくり熟成させる。

 完成した「福のこ」は独特のあめ色で、酒かすの甘い風味と、つぶつぶの食感が好評という。酒のさかなとしてそのまま食べたり、軽くあぶっておにぎりの具材にしたりして味わう。

 注文は年中受け付けているが、フグのシーズン12〜1月に増える。今井さんは「新年に“福”が訪れるように、多くの人に食べてもらいたい」と話している。

 100グラム1800円。注文や問い合わせは同旅館=電話0770(72)0164。

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