福井県経営者協会が11日発表した長時間労働や有給休暇などに関する県内企業アンケート結果によると、長時間労働を減らす方策として「時間外労働の事前申告制」を実施している企業が最も多かった。またメンタルヘルス予防には積極的な姿勢がうかがえる一方で、年次有給休暇の取得促進には腰が重い企業が多いことも明らかになった。

 時間外労働抑制や有休取得促進を強化する労働基準法改正案が国会審議中で、12月には労働者の働く人の精神的不調を防ぐための「ストレスチェック」が事業者に義務付けられた。これらの「働き方の見直し」の現状を把握しようと、ことし8〜10月、同協会会員企業200社を対象に初めてアンケートを行い、77社から回答を得た。

 長時間労働削減に取り組んでいると答えた企業は74社。具体的な方策(複数回答)では「事前申告制」が48社に上り、次いで「数値目標の設定」が20社、「退社目標時間の設定」が10社、「一定時刻以降の時間外労働の禁止」は9社だった。複数の方策を取っている企業は36社だった。

 年次有休の取得促進に関しては、63社が何らかの取り組みを実施していると回答。具体策では「連続休暇の取得推進」が27社で最多で、「計画年休付与制度」が17社、年休取得状況を確認できる「見える化」は7社だった。ただ2項目以上の方策を行っているのは14社にとどまり、取り組んでいない企業も14社に上った。

 メンタルヘルス不調に関しては、75社が予防策を取っていると回答。「健康診断」が46社、「コミュニケーション行事」が44社、「社員と産業医との面談」は26社だった。義務化前の調査時点で「ストレスチェック」を実施していた企業は18社に上った。

 同協会の峠岡伸行専務理事は「長時間労働抑制やメンタルヘルス対策には企業の関心が高い一方、有休に関しては取り組みがまだまだ遅れている」と指摘。その上で「職場環境に合わせた事例紹介と情報共有を進め、県内企業の働き方の効率化や意識改革のサポートをしていきたい」と話している。

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