サウルコス福井―FC刈谷 後半11分、ゴール前へ飛び込んでクロスを押し込み、決勝ゴールを決めるサウルコスの山田雄太=23日、高知県立春野総合運動公園陸上競技場

 サポーターへの感謝をピッチで伝えたい—。JFL昇格が消えた最終戦。サウルコス福井(北信越代表)の選手たちを支えたのは、その思いだけだった。

 1年間積み上げてきた努力が水泡に帰したショックは「すぐに切り替えられるものじゃない」と梅井大輝副主将。だが「いいときも苦しいときもいつも後押ししてくれる、全国一のサポーター」に気持ちを見せたかった。

 試合はスタメン8人を変更。つながりを欠き、守勢に回る時間も多かった。後半11分、途中出場のFW山田雄太が交代わずか1分で空気を変えた。

 右サイドからゴール前へ落とした今井昌太のクロス。体ごと飛び込み、気迫で押し込んだ。高知のピッチで選手とサポーターが初めて一つになった瞬間だった。

 練習試合で顔面骨折し、5月から2カ月入院を余儀なくされた。病院で動くこともできなかった福岡出身の山田をサポーターが見舞い、励ましてくれた。「そういう人たちのためにチームを(JFLへ)上げるのが自分の責任。でも1、2戦目はチャンスで決めきれなかった」。昇格がついえた2戦目の後、サポーターの涙声のコールが胸に突き刺さった。

 そして決意した。「来年は自分がストライカーと言われるプレーでチームを引っ張る」。決勝ラウンド唯一にして今季最後の得点。全員でもぎ取り、守った1点がきっと来年につながる財産となるはずだ。

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