銃撃があったパリのレストラン=13日(ロイター=共同)

 【パリ共同=信夫聡】パリ中心部の劇場や郊外の競技場近くなど少なくとも6カ所で、13日午後9時(日本時間14日午前5時)すぎ、ほぼ同時に乱射や爆発が起きた。フランスのメディアによると、パリ検事局は少なくとも120人が死亡したと発表した。負傷者も多数出ている。劇場では立てこもりが起きたが、治安部隊が突入、犯人らは自爆した。周到に計画された同時多発テロとみられる。当時、オランド大統領は競技場でサッカーを観戦中だった。オランド氏は非常事態を宣言、事態が沈静化するまで国境を閉鎖すると述べた。

 フランス公共ラジオは、劇場でのテロを起こした実行犯らは「アラー・アクバル(神は偉大なり)」と叫び、群衆に銃撃したとの目撃者の証言を伝えた。実行犯らは、フランスが過激派組織「イスラム国」への空爆に参加、シリアに軍事介入していることを「容認しない」とオランド氏を批判していたという。イスラム過激派による犯行の可能性がある。警察当局者は、競技場近くで起きた爆発は自爆テロとの見方を示した。

 菅義偉官房長官は「邦人の被害は確認されていない」と述べた。日本政府は、情報収集強化のため首相官邸に情報連絡室を設置した。

 パリ検事局は、容疑者5人が死亡したとする一方、逃走した容疑者がいる可能性も示唆した。オランド氏は緊急テレビ演説を行い「前例のないテロが起きた。われわれは結束し、断固として戦う」と述べた。

 フランスでは今年、パリの週刊紙本社銃撃、リヨン郊外のガス工場爆発などテロが相次いでいる。オバマ米大統領や潘基文国連事務総長もテロを強く非難した。

 フランスのメディアによると、立てこもりが起きたバタクラン劇場はパリ11区にあり、襲撃時、米国のロックグループのコンサートが開かれていたという。容疑者4人のうち少なくとも3人は治安部隊が突入した際に自爆、残る1人は射殺されたとの情報もある。パリ10区のレストランでも銃撃があった。

 パリ郊外サンドニ市の競技場「スタッド・ド・フランス」でサッカーのフランス対ドイツ代表の親善試合が行われている最中、近くで複数の爆発が起きた。オランド氏とドイツのシュタインマイヤー外相が観戦していたという。米CNNテレビが放映した映像では、試合中に爆発音が起き、選手たちがプレーを中断、場内は騒然となった。

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