並行在来線のあり方を探るため、JR利用客に調査カードを配る調査員(手前)=12日、JR福井駅

 北陸新幹線の敦賀開業時に、JR西日本から経営分離される並行在来線のあり方を探るため福井県は12日、北陸本線の石川県境—敦賀(79・2キロ)などを走る普通、特急列車上下全232本の乗客の流れを調査した。駅や列車内で乗客に質問カードを配り、列車の種類、乗り継ぎの公共交通機関などを答えてもらった。新幹線開業をにらみ、県がJR利用客の流動調査をするのは初めて。本年度内に結果をまとめ、並行在来線の運行に必要な車両数や、第三セクターの組織を検討する基礎資料にする。

 調査項目は▽県内で利用した列車の種類▽乗車券の種類▽京都・米原方面と石川・富山県方面の利用駅▽住んでいる市町▽乗り継ぎの公共交通機関—の五つ。質問カードは記入式ではなくビンゴカードの要領で回答できるようにした。例えば列車の種類を尋ねる項目は「普通のみ」「特急のみ」「普通と特急の乗り継ぎ」から該当する部分を折り曲げる仕組みになっている。

 この日は石川県境—敦賀にある全18駅に調査員約100人を配置したほか、県境をまたぐ普通、特急列車には調査員160人が乗り込んだ。

 朝のラッシュ時のJR福井駅では、調査員10人が乗車に向かう高校生や会社員らに「鉄道の利用調査をしています。ご協力お願いします」と声を掛けながら質問カードを手渡した。また下車した乗客から回答カードを回収した。

 県と沿線市町、経済団体、利用者団体などでつくる県並行在来線対策協議会は今後、将来需要予測や収支予測を行い、開業の4年前ごろに経営・運行に関する基本方針を策定することにしている。

 県新幹線建設推進課の稲葉明人参事は「今回の調査結果を踏まえ、県民の利便性確保を第一に、対策協で検討を進めていきたい」としている。

 同課によると、石川県境—敦賀の普通列車の1日当たり乗車人員(2004年度)は約1万8千人。内訳は、通勤通学の利用者が最も多い約1万3500人で、ビジネス客と観光客などが約4500人となっている。

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