ミラノ万博日本館の福井県ブースで、職人の別所さん(左)と「おぼろ昆布」かきを体験する現地の子ども=24日(福井県提供)

 イタリア・ミラノ国際博覧会(万博)の日本館で、「禅(ZEN)と精進料理の福井」をテーマにした福井県の出展が24日(現地時間)開幕した。敦賀市の特産「おぼろ昆布」かきの実演や、大本山永平寺の僧侶が指南する座禅体験などがあり、初日から約6千人が訪れる盛況だった。地酒や新米コシヒカリのおにぎりも振る舞われ、あちこちで「ボーノ(おいしい)」と歓声が上がった。

 世界で関心が高まっている禅を取っかかりに、福井の食文化や伝統工芸、観光地の魅力を発信しようと、福井県が企画した。県JAグループ、県和紙工業協同組合、県昆布商工業協同組合などの共催・協力団体と27日まで4日間、ブースを出展する。最終日には西川知事が現地入りする。

 オープニング式典には、大本山永平寺の佐藤好春監院、JA県五連の田波俊明会長、鈴木宏紀県議らが出席した。県ブランド営業課の岩佐浩之課長が「日本一幸福な県と言われている福井の魅力を感じてほしい」との西川知事のメッセージを紹介。河合永充・永平寺町長が乾杯の音頭をとった。

 手すき昆布職人の別所昭男さん(敦賀市)は3回実演し、専用の刃物で昆布を手際よく薄く削っていく熟練の技に大きな拍手が起きた。体験コーナーもあり、家族連れらに身ぶり手ぶりを交えて指南した。おぼろ昆布を試食した来館者は「不思議な食感に驚いた」と感動していた。

 大本山永平寺と現地の僧侶は、ステージの畳の上で座禅し、禅の教えを説明した。来館者は熱心にメモを取り、いす席に座ったまま胸の前で両手を組んだり、足を組んだりして修行の雰囲気と精神文化を体感した。

 精進料理のごま豆腐作りの実演では、同寺の村松龍樹さんが「修業時代は野菜の葉や皮など、ごみになるところまで食べた」と「もったいない」の精神を伝えた。来館者からは「食事が楽しみのためではなく、健康を保ち、生きるためにあるという考え方に感銘を受けた」「とても繊細な味。みそがおいしい」との感想が聞かれた。

 越前漆器の沈金の実演が行われたほか、越前和紙の紙すき体験は乾燥が追いつかないほどの人気だった。夜に地酒や大野の郷土料理などを振る舞う「福井の四季の光」は長い行列ができたという。

 ミラノ博日本館には、小浜市が7月に出展している。

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