ヤシャゲンゴロウの入った水槽をのぞき込む子ども=24日、福井県坂井市の越前松島水族館

 福井県南越前町の夜叉(やしゃ)ケ池にしか生息していない希少な昆虫「ヤシャゲンゴロウ」の一般公開が24日、坂井市の越前松島水族館など福井県内3カ所で始まった。繁殖技術が向上したことを受け、初めての生体展示が可能になった。

 ヤシャゲンゴロウは環境省レッドリストで「絶滅危惧ⅠB類」に分類され、国内希少野生動植物種にも指定されている。登山者の増加などによる水質汚濁で絶滅のおそれがあるため、2006年から南越前町の「ヤシャゲンゴロウを育てる会」が人工繁殖に取り組んできた。

 その後、同水族館や福井県自然保護センター(大野市)、石川県ふれあい昆虫館(白山市)でも飼育繁殖を実施。与える餌の種類など繁殖技術が年々向上してきたため、次年度の繁殖に必要な個体以外を生体展示することになった。

 同水族館では雌7匹を展示。体長15ミリ程度の小さな体で、水槽の中を元気に泳ぎ回っていた。稲木明浩副館長は「県内の希少な生き物が、危機にひんしていることを知ってもらえれば」と話していた。

 福井県内の生体展示は同水族館と同センター、南越前町の宇津尾飼育場で実施。同飼育場の見学は事前に南越前町今庄総合事務所=電話0778(45)1111=へ申し込みが必要。

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