西川一誠福井県知事と国松善次滋賀県知事の懇談会が二十五日、福井市の県立図書館で開かれた。西川知事は、同県との公式な協議の場で初めて、北陸新幹線の敦賀以西のルート問題について言及し、両県による実務的な研究を要請した。これに対し国松知事は建設費用の負担や在来線の運営がどうなるかで問題が多いと指摘した上で、事務レベルでの協議には応じる考えを示した。

 両県知事の懇談は一九九四年以来、十一年ぶり。共通する懸案事項を話し合おうと本県側が呼び掛けて実現した。

 先の九月県会で西川知事は、近隣府県とルート問題を議論していく意向を示しており、京都や大阪など関西圏全体での論議に先立ち、滋賀県側との公式な議題に挙げた格好。

 懇談で西川知事は、米原接続や湖西線利用を検討する場合に滋賀県が深く関係してくる点を念頭に「今後どんな問題があるのか整理しなければならない。ぜひ関西圏の中に入り実務的な勉強会を設置できれば」と協力を求めた。

 国松知事は、建設費の三分の一の地元負担が生じる点に加え、「新幹線建設により在来線がJRから経営分離されないことが担保できなければ議論そのものが難しい」との厳しい見方を示した。一方「北陸新幹線の大きな流れの中で話を承った」と述べ、実務者レベルの検討開始は了承した。

 若狭町と滋賀県高島市を結ぶ琵琶湖若狭湾快速鉄道(若狭新線)については、西川知事は地元の市町同士で推進体制を築くのが先決との認識を示した上で、○三年度から始めた事務レベルの協議継続を要請。国松知事は、採算性の問題などを挙げ「福井県が中心となり研究してほしい」と述べるにとどまった。

 また、来秋のJR敦賀駅までの直流化を地域活性化に生かしていくと確認。京阪神や中京方面から乗り入れる快速電車の運行ダイヤを便利にするようJR西日本、JR東海に対して共同で要望していくとした。

 広域観光の分野では、戦国武将や継体天皇といった共通するテーマで観光ルートの開発や交流に取り組んでいくと合意。滋賀県米原市で物流拠点機能として整備されている「滋賀統合物流センター」をめぐっても、敦賀港との連携策を探ることになった。

 このほか、十一月に本県で行われる国民保護実動訓練に滋賀県も参加するよう呼び掛け。湖の保全、若狭湾エネルギー研究センターの利用促進でも連携を協議した。懇談会は今後も随時開くことにしている。

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