皇太子さまは本県滞在最終日の二十三日、昨年七月の福井豪雨で大きな被害を受けた福井市一乗地区で復旧状況を視察された。地元の子供たちを励まし、復興に尽力する住民を勇気づけられた。

 県立一乗谷朝倉氏遺跡資料館や国の特別史跡・一乗谷朝倉氏遺跡で戦国時代の復原町並を視察された皇太子さまは午後二時半ごろ、一乗谷川の氾濫(はんらん)で校舎が水に漬かった一乗小を訪問された。

 被災した校舎や破壊された周辺の家々の様子を紹介した十五枚の写真パネルをご覧になり、福井市の渡辺本爾教育長らから復旧作業に取り組んだ児童やボランティアの奮闘ぶりの説明を受けられた。

 児童や地域住民が集まった体育館では、六年生十二人が豪雨での体験や復興の歩みを自作パネルを交えてドキュメント風に披露。「豪雨を乗り越えた『不死鳥一乗谷』。これからもみんなで協力していきたい」との児童の決意に、皇太子さまは静かにうなずかれていた。

 皇太子さまから「怖かったでしょ。これからも学校生活を頑張ってください」と声を掛けられた前田寛樹君(六年)=西新町=は「災害に遭った僕らの思いを聞かれて、相談に乗っていただいているようでうれしかった」と満面の笑み。被害や家族の様子を聞かれた山下忠嗣さん(81)=安波賀中島町=は「突然声を掛けられ感激した。復興に頑張る気持ちが一層強くなった」と話していた。

 西川知事によると、皇太子さまは初日に県庁で行われた県勢概要説明の際、被災地へのお見舞いの言葉とともに「復興状況はどのようになっていますか」と積極的に質問するなど、強い関心を寄せられていたという。

 皇太子さまは午後三時四十五分、酒井哲夫福井市長らに見送られながら同校を後にし、県内での全日程を終えられた。

 県によると、三日間で計約三万六千人の県民がご訪問先周辺や沿道に並び、来県を歓迎した。

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