まちなかで仲間とランチを楽しむ人らでにぎわった「不自然ピクニック」=17日、福井市中央1丁目の新栄テラス

 山でもなく、川でもなく、まちなかでピクニックをするイベント「不自然ピクニック」が17日、福井市中央1丁目一帯で開かれた。福井新聞連載「まちづくりのはじめ方」企画班などでつくる実行委員会が主催。新栄商店街の広場「新栄テラス」にラグ(敷物)やクッションを並べ、家族連れらがランチを味わうなど、ゆったりとした時間を過ごした。

 連載では記者がまちづくりの実践に取り組んでおり、これまでに企画班と中心市街地の有志で、ガレリア元町商店街の空きビルをカフェとコワーキングスペースが入る「これからビル」に再生。イベントは同ビルを生かして周辺の公共的な空間の使い方を工夫し、まちなかの新しい楽しみ方を提案することが目的。自然がない「不自然」なまちなかでくつろぐ姿が、いつしか日常の風景になってほしいとの願いを、遊び心とともにタイトルに込めた。

 これからビルでは料理家の佐々木京美さん(福井県鯖江市)が、福井ポークを使ったソーセージの作り方を教えるワークショップを開催。参加者は豚のひき肉を腸の皮に詰める作業などを体験した。焼きたてのソーセージとパンはバスケットに詰め、メーン会場の新栄テラスに移動して自由にピクニックを楽しんだ。

 新栄テラスは、福井市と福井大学がコイン駐車場を1カ月限定でウッドデッキにした憩いのスペース。さらに実行委でラグや小旗、クッションなどで飾り付け、ピクニックムードを演出した。会場には眼鏡枠の素材を使ったアクセサリー作り、木製ボックスを作るDIY教室、ワインボトルにアーティストが絵を施して販売するコーナーもあり、親子連れらが満喫した。

 イベントの趣旨に賛同した周辺の飲食店7軒は、スープやサラダ、チーズセットなどピクニックに合わせたテークアウトメニューを販売。参加者が新しいまちの魅力を見つける機会になった。

 会場は通りすがりの若者グループがのんびりと腰掛けたり、初対面の子ども同士が一緒に遊んだりと、ほのぼのとした雰囲気に包まれた。2人の子どもを連れて訪れた福井市の黒田慶廣さん(49)は「まちなかに、こんなに長い時間いたのは初めて。こうした広場があると、買い物以外のまちの楽しみを見つけられる」と笑顔を浮かべていた。

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