「被爆ピアノ」で演奏する生徒=14日、福井市至民中

 1945年に広島市へ投下された原爆で傷ついた「被爆ピアノ」の演奏会が14日、福井市至民中で開かれた。全校生徒約380人を前に、生徒の代表が演奏。ピアノの音色を通じ、生徒たちはあらためて平和の大切さについて考えていた。

 「被爆ピアノ」は、広島市のピアノ調律師の矢川光則さん(63)が5台所有している。矢川さんの知人の東眞美子さん(59)=福井県越前市=を通じ、同校と地域の社南公民館が連携して演奏会を企画した。

 至民中に持ち込まれたのは爆心地から約1・8キロの民家にあり、元の持ち主の名前から「ミサコのピアノ」と名付けられた1台。修復されたが、爆風でガラス片が突き刺さった跡などはそのまま残されている。

 演奏を前に、矢川さんは「ピアノとの出合いを、原爆や平和の尊さを考えるきっかけにして」とあいさつ。東さんは「ミサコのピアノ」を題材とした絵本を朗読した。

 続いて1、2年生5人が演奏し、ほかの生徒はピアノの調べを真剣な表情で聴き入っていた。ショパンの「革命のエチュード」を演奏した2年の山崎寧音(ねお)君(13)は「古い感じはあるが、音はちゃんとしていて、ここまで直るのはすごい。戦争などがないように平和に暮らしたいと思った」と話していた。

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