伝承料理の作り方などについて語る「一乗ふるさと料理クラブ」のメンバー。右端は向笠さん=10日、福井市の一乗ふるさと交流館

 フードジャーナリストで食文化研究家の向笠千恵子さん(東京)と一緒に、福井県内の食の魅力スポットを尋ねるバスツアーが10日、福井市などで行われた。県内外の43人が同市一乗地区の伝承料理「朝倉膳」を味わうなどして、本県の豊かな食文化を再確認した。

 向笠さんは今年、福井の食文化を探究した「和食は福井にあり」を出版した。ツアーには県内食材を使ったレシピ開発などを手掛けるフードコーディネーター、佐々木京美さん(鯖江市)も協力した。

 一行は午前中、朝倉氏ゆかりの健康酒「蘭麝(らんじゃ)酒」の蔵元・青木蘭麝堂を訪問した後、一乗ふるさと交流館で昼食をとった。地元主婦でつくる「一乗ふるさと料理クラブ」が、朝倉膳を代表する「呉汁(ごじる)」作りを実演。向笠さんは「現地に出向いてその空間でいただくおいしさは格別。漆器や越前焼など福井は器もすばらしい歴史がある」とあいさつした。

 朝倉膳は麩のからしあえ、黒豆ごはん、江戸時代の食卓に欠かせなかった調味料「煎酒(いりざけ)」を使った「あえませ」など15品が並んだ。東京の会社役員、小沼百合子さん(66)は「福井は食文化の源流だと再認識した。呉汁と煎酒は自分でも作ってみたい」と話していた。

 参加者はこの後、一乗谷朝倉氏遺跡や卯立の工芸館(越前市)などを見学した。

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