本県沖で大型クラゲ(エチゼンクラゲ)が大量に漂着している問題で、越前町と越廼村の計四つの定置網組合が六日までに、今漁期の操業を打ち切った。クラゲの重みで網が破れ、操業継続が困難なため。通常なら漁は来年一月下旬まで行われるが、「これからが、ブリが大量にとれる書き入れ時なのに…」と漁業関係者は頭を抱えている。

 越前町内では厨、米ノの両組合が、大量にかかったクラゲの重みと九月上旬の台風14号の影響で網を破られ漁を中止。残る小樟組合が唯一、操業を続けていたが九月二十八日の漁で網の一部が破れたため、しばらく漁を見合わせていた。その後も依然として数千匹単位で網にかかるため、同組合は五日に役員会を開催、漁の打ち切りを決めた。同日から網の引き上げ作業に取りかかり、数日中にも撤去が完了する。

 県定置漁協によると、漁を見合わせていた厨、米ノも「予備の網を入れても、また破られてしまう」として網を引き上げ中。越廼村の茱崎組合も五日で漁を打ち切った。

 定置網の漁期は通常、三、四月ごろから翌年一月二十日ごろまでで、今期は四カ月を残して漁を終えた。一昨年の大量発生時にも三カ月早く終えているが、それより早める事態となった。
 小樟組合では年間約一億円の水揚げ実績があり、「十一—十二月はブリがたくさん入る時期で、多めに見積もるとこれから三千万円ほどはあるはず」と山下一男組合長。「海一面にクラゲがいてどうにもならん。クラゲに負けた」と力なく話していた。

 本県沖には今年、一昨年より約一カ月早く八月中旬から漂着し始め「小型のものが多いが、数が多い」(関係者)のが特徴。県水産試験場のまとめではこれまでに約七万匹が確認されている。

関連記事
あわせて読みたい