昔から胃腸があまり強くなく、よく腹を壊し、ガスがたまって張ったような状態になることが度々あります。おならも頻発し、特に朝方や空腹時は出やすいのですが、昼間にもなることがあり、非常に困ります。単なる体質か、または病気として治療法があるのでしょうか、教えてください。(福井市、50歳男性)

 【お答えします】内藤慶英・福井県立病院消化器内科医長

 ■食事の習慣や癖も要因に

 おならが出過ぎてお困りとのことですが、外来でもそのような症状を訴えられる人が時々いらっしゃいます。おならのもとは口から入り込んだ空気ですので、空気が入り過ぎている可能性がまず考えられます。具体的には、食事を急いで取る習慣がある方は、勢いで空気を飲み込み過ぎていることがあります。

 また、呑気(のんき)症といって食事の時以外でも、心因性で空気を飲み込む癖のある人は、おなかの中のガスが多くなるでしょう。他にも過敏性腸症候群といって、腸管が過敏な状態になっていて腸管運動が高まることによって、おならが増えることもあります。

 ■他の症状も伴うなら注意を

 おならが常に多いこと自体は危険なことはあまりありません。しかし、他の症状もある場合には注意が必要です。

 おならが多いだけでなく下痢症状も伴う場合は、細菌が集まっている腸内細菌叢(そう)のバランスが崩れている可能性もあります。便培養など検査してみるのも一つの方法と思われます。

 おなかが張ったようになるとのことですが、腹部膨満(ぼうまん)症状は、おなかの中にガスが多い時にも出る症状です。ただ、胃がんや大腸がん、膵(すい)がんが十二指腸に広がった状態など消化器悪性腫瘍によるものでも、胃腸の内側の空洞が狭くなり、食物やガスの通過障害を起こして腹部膨満症状として出る可能性もあります。

 また、おならや排便が出にくくて、出るときにまとめて出るなどの症状は大腸がんの可能性も考えられます。どれかにあてはまる症状がありましたら、一度内視鏡などの検査をすることも必要な場合があります。

 これらを踏まえて、まずは臓器や器官の病気がないかどうかの可能性を考え、必要ならば内視鏡や超音波検査、CT検査などを行うことを考えます。それらの検査で明らかなできものなど異常がないようであれば、臓器などの働きによる可能性を考え、生活習慣の改善や、整腸剤の使用、腸管過敏に対する薬の使用などで対処する方法もあります。検査、治療を希望される場合には近くの医療機関でご相談くださればと思います。

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