コテを操り、なみえ焼そばを作る菅野さん(左)と高田さん=6日、福井市の福井駅前電車通り

 福井県福井市の福井駅前電車通りを歩行者天国にする「まちフェス〜街なか繋がるストリート〜」が6日、開かれた。東日本大震災に伴う東京電力福島第1原発事故により、福島県内で避難生活を送る同県浪江町の2人が来県、同町のご当地グルメ「なみえ焼そば」を振る舞い、復興への協力を呼び掛けた。

 2人は、なみえ焼そばを通じてまちづくりに取り組む浪江焼麺太国(やきそばたいこく)の認定会員「スラッカン」の、菅野典男代表と高田義雄営業部長。福井葵ライオンズクラブとガールスカウト県連盟が招いた。

 なみえ焼そばは、太さが通常の3倍の麺と、具材に豚肉、モヤシを使うのが特徴。2人は大きなコテを巧みに操り、福井県のボランティアの力を借りながら1千食分を用意した。この日はあいにくの雨だったが、振る舞いを始めた午前10時ごろには長蛇の列ができ、午後2時ごろに、すべてなくなった。

 浪江町は今も全域に避難指示が出されていて、帰還はまだ遠い。菅野さんは「雨の中、古里の味に興味を持ってもらってうれしい」と笑顔。家族を避難先の島根県に残し、福島県いわき市で大工として働いている高田さんは「私たちは、震災で家族を引き裂かれた。福島と福井で共通する原発のことなど、いろいろ考えてもらうきっかけになれば」と話していた。

 フェス会場では、復興支援の募金活動も行われた。募金を呼び掛けた小倉真由香さん(星槎国際高2年)は「イベントを通じ、被災地のことを忘れないでいるという気持ちを持ってもらいたい」と語った。浄財は10月、同LCと同連盟のメンバーが福島県を訪れて届ける。

 このほか、自治労県本部による揚げパン販売や、県内大学生のアカペラなどがあった。これらの収益の一部も福島復興に役立てられる。

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