JA吉田郡(本所永平寺町諏訪間、松原一男組合長)の男性職員が約二年間にわたり、定期積立貯金として客から預かった金の一部約一千万円を着服、懲戒解雇されていたことが二十四日分かった。県内では、JAテラル越前(大野市)の職員による巨額不正融資や着服が明るみに出たばかり。このほか昨年以降、JA職員による着服などの不正が県内で十件以上起きていることも分かった。

 新たに着服が分かったのは、JA吉田郡営業販売課に勤務していた三十歳代男性。二○○三年六月から今年四月までの間、計九百五十四万円を着服していた。

 関係者によると、職員は毎月一定額を積み立てる定期積立の中で、申し込み時に全額を支払う「前納契約」を悪用。客から百—三百万円の前納金を預かりながら、口座には毎月数万円の積立額だけを入金し、差額を着服していた。客には全額収めたことを示す証書を渡し、着服を隠していた。

 今年四月上旬、客の一人が解約しようとした際、一部しか入金されていないことに気付き不正が発覚した。同JAが調べたところ、職員が着服したのは四人分九件。一—五年で積み立てる契約だったという。

 同JAではこの着服発覚後に前納契約を廃止した。職員を懲戒解雇し、松原組合長らの役員報酬をカット、幹部を減給処分とした。JA県中央会には報告したが、全額弁済されたとして告訴や公表はしていなかった。

 JA内の規則改正で、単位JAで起きた不正行為を各都道府県中央会に報告するようになった昨年一月以降、県内ではJAテラル越前、JA吉田郡職員による不正を含め十数件の報告があったという。いずれも職員は懲戒解雇などの厳しい処分を受けている。

 ○三年十二月までは中央会への報告制度がなく、不正があっても個々の単位JAで内部処理していた。

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