【越山若水】競技会場という空間に競技者、審判者が存在するのは当たり前。でも、観戦者も同様に欠かすことができないもの。代表的なスポーツを挙げるならプロサッカーだ▼サポーターが一斉に唱える「チャント」は、元は祈りの様式を指す語らしく、なるほどどこか厳かな印象は確かにある。90分間ほとんど響いているのでもはやスタジアムの一部▼野球もしかりである。高校生の試合を見に行くと、プレーもさることながらスタンドでの部員たちのパフォーマンスには引き込まれる。目の前で繰り広げられるエール交換はまさに感動もの▼一方、サッカーや野球の対極といえば競技かるた。こちらはその場にいる全員が協力、呼吸すらためらわれる「無音」の空間を生み出す。静けさこそ選手への最高の応援になる▼かるたの全国女流選手権大会がきょう、あわら市で開かれる。生で観戦できる試合もある。観客は、選手と一体で競技空間をつくり上げる感覚を堪能できることだろう▼きょうは福井しあわせ元気大会プレ大会の集中日でもある。競技ごとに、声出しのタイミング、フラッシュ撮影の可否など観戦の振る舞い方があるはずだ▼会場に出向いた人はぜひ、マナーを含めた競技空間の実際に満身で浸ってほしい。県民が「欠かせない観戦者」となっていてもらうことも、秋の福井国体・大会に向けた大事な準備になる。

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