福井村田製作所の新工場の完成予想図(村田製作所提供)

 電子部品開発・製造の福井村田製作所(福井県越前市岡本町、井上亨社長)は約290億円の大型投資を行い、本社隣に工場を増設することを決めた。主力の積層セラミックコンデンサー(MLCC)の需要が、スマートフォンや自動車向けなどで伸びていることを受け、増産を図る。工場増設に伴い、3~4年で800人の新規雇用を見込む。

 本社西側に約5万8600平方メートルの土地を新たに取得した。工場の建築面積は約9200平方メートル、鉄骨造り6階建てで延べ床面積は約5万4100平方メートル。9月に建設を始め、2019年12月の竣工(しゅんこう)を予定している。

 6月8日に親会社の村田製作所(京都府長岡京市)の村田恒夫会長兼社長と福井村田の井上社長が県庁を訪れ、西川一誠知事に増設を報告した。

 新工場では、超小型で高機能の最先端のMLCCを中心に生産を拡大する。稼働後の福井村田の生産量は、年10%程度の増加が3年続く見通しという。

 村田氏はMLCCの需要の伸びが期待される要因として、スマホに関して高速大容量の第5世代(5G)移動通信システムが20年ごろ実用化されることや、自動車の電装化が安全機能の面などで急速に進んでいることを挙げた。あらゆる機器をネットワークでつなぐIoT(モノのインターネット)の普及に伴い、データセンターなどでの需要も見込まれるという。

 村田氏は取材に、今回の増設の狙いを「最先端のMLCCは技術力が必要な商品であり、ものづくりの力が高いレベルにある福井村田で生産を拡大していきたい」と話した。

 福井村田の従業員数は4月末現在で4100人。新たに雇用する800人について、同社は「福井県内からを中心に考えている。U・Iターン者も積極的に受け入れたい」とした。

 同社は15年と17年にも生産棟を完成させている。

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