2017年1月の地方紙から見る単独喪主順位

 嶺北地区を中心に事業展開している葬儀社の法美社(本社・福井市)の担当者は「保守的な地域の福井県の葬儀には、家の世襲制度が残っている」と言い切る。家の跡継ぎが喪主を務めることが暗黙の了解とし、同社も遺族に対し「喪主は家の後継者」とアドバイスするという。「葬儀は弔問客への感謝に加え、後継者のお披露目の場。親戚や町内の人たちに、後継者として認知してもらう役割がある」と説明する。

 福井県を含め全国的に長男の喪主が多いことについて、金沢さんは「故人の配偶者は年齢的に幼少期を家制度の中で育った人が多く、『長男は跡取り』との思いが強い」と指摘。「女性が喪主にならないことは、対外的にしゃしゃり出るイメージを避ける狙いがあるのではないか」と続けた。

 ■複数喪主も選択肢

 近年、中部地方では長男と妻など「複数喪主」という形が顕著になっている。金沢さんは「核家族化で、同居していない長男は増えている。(地域とのつながりなどを考えると)複数喪主という選択肢もあるのではないか」と提案している。

 また、少子化で妻や嫁いだ長女が喪主のケース、さらに「長寿化で100歳近くで亡くなった場合は息子を先に亡くし、孫がなるケースもある」と社会の情勢に合わせ、変化していくとみられる。

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