青森県むつ市の使用済み核燃料中間貯蔵施設=2013年8月

 関西電力が青森県むつ市にある使用済み核燃料の中間貯蔵施設の運営会社に出資する方向で最終調整をしていることが6月2日、関係者への取材で分かった。福井県にある関電の3原発の使用済み燃料を搬入し一時保管する目的で、新たに出資のためのファンド設立を検討している。他の大手電力の参加も視野に入れる。

 ⇒【青森県むつ市の中間貯蔵施設とは】

 関電が出資するのは、原発から出る使用済み燃料を再利用するまでの間、一時的に保管する「リサイクル燃料貯蔵」。東京電力と日本原子力発電が共同出資で設立し、2社の使用済み燃料を出資比率に応じて保管する予定だった。関電は、福井県から使用済み燃料を県外に搬出するよう求められており、出資によって自社分の保管場所を確保したい考え。ファンドにすることで、将来的に他の大手電力が参加しやすいようにする。

 ただ、地元のむつ市などは反発する姿勢を見せており、調整が難航する可能性もある。

 中間貯蔵施設は3千トンの使用済み燃料を収容でき、今年後半の操業開始を目指す。将来的に施設を拡張し、貯蔵容量を5千トンまで増やす計画だ。

 一方、福井県の西川一誠知事は、県内に大飯、高浜、美浜の3原発を持つ関電に対し、使用済み燃料を原発敷地内で保管せず、県外に運び出すよう要請。関電の岩根茂樹社長が年内に候補地を示すと表明していた。

 政府は、使用済み燃料を廃棄せず、青森県六ケ所村の再処理工場でプルトニウムとウランを取り出して再び燃料として使う核燃料サイクルを進めようとしている。ただ再処理工場はトラブルで完成延期が続き、各地の原発で使用済み燃料がたまり続けている。このため政府は一時保管場所として中間貯蔵施設を活用したい考えだが、再処理工場が稼働しなければ、事実上の最終処分場となりかねないため、地元には慎重論が根強い。

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