ドラッグストアの福井県内出店状況

 ■大手は数社に?

 今後、業界はどのように推移するのか。松村氏は業界で経営統合の動きが進んでいると指摘し、「米国では大手3社と地方のドラッグストアに集約された。日本も全国規模の企業は、数社に再編されるだろう」と見通す。

 国内大手は、合併・買収(M&A)などによって全国各地のドラッグストアを傘下に収める動きを加速させている。マツモトキヨシHDは石川県を地盤とする示野薬局を買収し、売上高で業界最上位のウエルシアHD(東京)、ツルハHD(札幌市)なども積極的な買収で勢力を拡大している。

 一方、北陸の企業は同じ手法による拡大は取らない方針だ。「ゲンキー」を展開するGenky DrugStores(ゲンキードラッグストアーズ)=福井県坂井市=はM&Aも視野に昨年、持ち株会社制に移行した。ただ常見武史管理本部長兼IR広報室長は「狙いは同業種ではなくスーパー。ドラッグストアでスーパー並みの品質の生鮮食品を低価格で提供するためのノウハウを求めている」と大手との違いを語る。クスリのアオキHD(石川県)も「当面はM&Aによる拡大は考えていない」(広報担当)とし、自力での生き残りを目指す考えだ。

 ■「3S」の重要性

 地方のドラッグストアについて、松村氏は「大手ができないことをしなければ生き残れない」と強調する。健康に役立つなどの「スペシャリティー(専門性)」、短時間で買い物を済ませられる「スピード(速さ)」、そして「サービス(接客)」の「3S」の重要性を挙げる。

 そのためには、雑貨を充実させたり、高齢者の利便性を高めたりするなど独自性を発揮することが求められる。さらに「顔なじみの薬剤師や店員がいることも重要だ」と松村氏。地域に密着して住民の信頼を得る戦略こそが、ドラッグストア戦国時代を勝ち抜く鍵になりそうだ。

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