大阪府警本部で「Fシステム」を使う捜査員

 ひき逃げ車両の防犯カメラ映像を解析し、車種を特定する新システムを大阪府警が開発し、捜査に威力を発揮している。不鮮明な夜間の画像でも車種を絞り込むことができ、夜も目が利くフクロウにちなんで「Fシステム」と命名。府警では夜間の車種特定率が大幅に向上した。既に警視庁と全国28の府県警で導入されている。

 Fシステムは大阪府警交通捜査課の鑑識係が2011年から開発を始め、13年4月に実用化された。14年2月に千葉県警と大分県警が採用して以降、福井県警も16年2月に導入するなど広がった。

 ひき逃げ事件では車種の特定が早期解決の鍵を握る。Fシステムは国内で走行する大半の車両の特徴をデータベース化。防犯カメラの画像から、ブレーキランプや方向指示器の特徴など15項目を専用のパソコンに入力すると車種をほぼ特定できる。システムは捜査員が、表計算ソフトの機能を活用して作成。パソコンの専門的な知識がなくても手軽に利用可能だ。

 防犯カメラの数は近年急増しており、車種特定の切り札となっている。これまでは昼間に撮影された車のカタログなどと照合していたが、夜間のカメラ画像の場合、見え方が大きく異なり、特定に手間がかかっていた。

 大阪府警では、Fシステムの導入前は約50%だった夜間の車種特定率も、現在では80%前後を維持する。ひき逃げだけでなく、夜間に車が使われた街頭犯罪の捜査でも活用されている。

 交通捜査課の担当者は「悪質なひき逃げを絶対に許さないために、新しい捜査手法も積極的に導入したい」と話した。

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