難病医療費助成の福井県内受給者数

 ■悪循環を防ぐ

 公共職業安定所と連携した就労支援にも力を入れている。指定難病には、原因不明で患者数が少なく、有効な治療法も見つかっていない希少疾患が少なくない。支援センター相談員の亀井宗子さんは「診断までに長時間かかることに悩む患者の方が多い」と話す。

 必要な治療を受けられず、仕事を辞めざるを得なくなった人もいる。できるだけ早期に正しい診断を受け、身近な医療機関で治療が続けられる環境づくりに向け、県は難病指定医の育成を急いでいる。

 急な受診、入院にも対応できる柔軟な働き方を設ける企業は増えつつある。一般企業の就労は難しくても、福祉事業所で働くことで、生活のリズムが整い、生きがいになる人もいるという。ただ、亀井さんは「周囲に病気を知らせるかどうかは、患者の方本人にとって大きな問題で、その後の対応も大きく異なる」と指摘する。

 ■体制の充実化

 在宅療養や災害時の避難計画づくりには、地域のかかりつけ医、訪問看護ステーション、居宅介護事業所との連携は欠かせない。ある患者会の会員は「かかりつけ医から、もう少し早く国の動向などの最新情報が聞けるようになってほしい」と訴える。第7次県医療計画では、難病治療の拠点病院に位置付ける県立病院と各地域の医療機関や関係機関の連絡会を、支援センターが中心となって開く方針を示した。

 患者のニーズや業務の多様化に伴い、支援センターの体制充実も求められる。「相談員には、医療だけでなく、介護保険のケアマネジャーのような知識も必要で、すぐに人材を確保できるわけではない」と宮下課長。第7次県医療計画では、医療従事者や介護事業者を対象に、難病の正しい知識を持った人材育成を柱の一つに挙げた。

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