リボンの演技を披露する新体操の元日本代表の田中琴乃さん=5月26日、福井県越前市高瀬2丁目

 北京、ロンドン五輪の新体操日本代表(フェアリージャパン)として活躍した田中琴乃さん(26)=川崎市=が5月26日、福井県越前市AW-Iスポーツアリーナで講演した。両五輪を振り返りながら「夢や目標をあきらめないで」と語りかけた。

 五輪出場が夢だった田中さんは15歳で日本代表に入り、古里大分から単身上京。2007年世界選手権で北京五輪の出場権を獲得したが、10人前後のメンバーのうち、五輪の舞台に上れるのは5人だけ。「いす取りゲームのような毎日」の中で負傷し、不安から拒食症も発症。ドクターストップを押し切って練習を続けて五輪出場を果たしたが、結果は団体10位と振るわなかった。

 「私の夢は五輪に出るだけでなく、五輪の舞台で笑顔で家族に手を振れる演技をすること」。日本代表の主将となった田中さんは北京の失敗を後輩に伝え、明るいチームの雰囲気作りに注力。ロンドン五輪の団体7位入賞の原動力となった。

 二度の五輪を経験した田中さんは「一人で悩まず、仲間に相談して手を取り合って進むことが大切。職場でも学校でも、困っている人に声を掛けかけられたら前に進むきっかけになる」とアドバイスを送った。

 講演は、市生涯学習センターの通年講座「越前まなぼう座」の本年度開講式の一環。田中さんは新体操の演技も披露し、集まった市民ら約90人を魅了した。

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