新幹線駅の整備が進むJR敦賀駅周辺。敦賀以西の建設財源は検討がまだ進んでいない=5月3日、福井県敦賀市

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 しかし山陰、四国新幹線沿線が加勢しても、敦賀から大阪にレールを引っ張る肝となる関西の力が弱いと政府、与党への説得力に欠ける。県会北陸新幹線整備促進議員連盟会長を務める山本文雄議長は「京都、大阪府が積極的でないことが財源議論が進まない要因だ」と語気を強める。

 福井商工会議所の川田達男会頭も3月30日の会見で「敦賀以西は北陸新幹線というより関西新幹線だ。だが関西は万博誘致とリニア中央新幹線の早期開業に力を入れ、新幹線にはあまり熱意がないような気がする」と述べた。危機感を抱く県内経済界からの働き掛けで福井や大阪、金沢など7商工会議所は5月9日の北陸・関西連携会議で京都、大阪府の沿線自治体がリーダーシップを発揮するよう求める共同アピールを決議した。

 こうした中、九州新幹線長崎ルートは予定されていたフリーゲージトレイン(軌間可変電車)の導入が困難な情勢となり、全線フル規格で整備される可能性が浮上。県は2031年春の北海道新幹線札幌開業より早い大阪までの全線完成を目指しているが、敦賀以西に当てるはずの財源が長崎ルートに回される恐れもある。山本会長は「京都、大阪府と早急に意思統一を図る必要がある」と表情を引き締めた。

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