福地鶏を食材に使った鉄板焼き(手前)などの料理=5月23日、福井県庁

 福井県は5月23日、福井の新ブランド地鶏「福地鶏(ふくじどり)」の肉を使った料理の提供が、25日から県内12の飲食店で始まると発表した。程よい歯応えとジューシーな味わいを生かし、鉄板焼きや鍋として提供される。卵は昨年から販売され好調で、卵と肉の両方で県民に親しまれる地鶏を目指す。

 福地鶏は県畜産試験場が2014年度から開発。県内で育種された採卵用品種ウエミチレッドの雄と、愛知県で育てられた卵肉兼用の岡崎おうはんの雌を交配した。県生産振興課によると、全国には約50種類の地鶏があるが、ほとんどは肉用で、卵肉兼用は珍しいという。県内では、昨年4月下旬から養鶏農家にヒナの供給が始まり、同6月下旬から卵の販売が始まった。

 肉は、約1年間卵を産んだ雌を出荷する。福井、坂井両市の居酒屋や日本料理店など12軒が、計約30メニューを用意している。同課によると、肉の価格は一般的な国産鶏肉の2~3倍という。生産量も少ないため、スーパーなどでの販売予定はない。同課は「今後生産が増えれば、家庭向けやお土産用として加工品を開発できれば」としている。本年度は2500羽の出荷を見込んでいる。

 卵は黄身が大きく、白身に弾力があるのが特長。小売店での販売価格は1個50円ほどで、一般的な卵の2倍程度になっている。それでも取扱店舗は徐々に増え、昨年度は県内約20店のスーパー、農産物直売所で販売されたほか、約30の飲食店で料理やスイーツとして提供された。ヒナは予定より600羽多い計約3千羽を農家13軒に供給。卵は約31万3千個が出荷された。

 本年度もヒナ3千羽を供給する予定で、卵は56万個の出荷を目指す。農家からは「卵の需要は多い。もっとヒナを供給してほしい」との要望があるという。県は本年度、県畜試の鶏舎を改修し、来年度は5千羽を供給できる体制を整える。

 西川一誠知事は23日の定例会見で「卵は好評を得ている。肉は濃厚なうま味としっかりした歯応えが特長。県民や観光客に味わってもらいたい」と話した。

 福地鶏の肉を使った料理の提供店は次の通り。

 サラマンジェフ、日本料理橘、福井鶏せえげ、紋や、味工房咲良、鳥料理穣、忍者でらっくす、サスケ、雁ぐらし、千笑、かしわ料理ひのと(以上福井市)、カフェリリー(坂井市)

関連記事