福井県警が取り扱った遺体の数

 事件性の有無を判断するため福井県警が取り扱った遺体数は増加傾向にあり、17年は1088人に上った。検視は全てのケースで行われ、警察医はこのうち約4割に立ち会っている。

 内閣府の高齢社会白書によると、全国の1人暮らしの高齢者数は2000年に比べ、15年は約600万人に倍増している。県警察医会の奥村雄外会長(77)=福井市の奥村外科胃腸科院長=は「医療費抑制で国が在宅医療を推進していることもあり、自宅で誰にもみとられずに亡くなる孤独死が増えている」と指摘する。

 県内の警察医数は60人前後で横ばいに推移し、平均年齢は60歳を超す。「大規模災害が起きて多数の犠牲者が出ても対応できるよう、警察医は多ければ多いほどいい」と奥村会長。県内約2千人の医師に協力を呼び掛けている。

 法医学が専門ではない警察医の質向上も課題だ。県警察医会は日本医師会が東京で開く研修会に会員を派遣している。ただ、派遣費用を会費で賄っているため年に1、2人が限度という。奥村会長は「県内には法医学者が少ないが、この問題はすぐに解決できない。東京まで学びに行かなくても済むよう、福井で講演会や研修会を開いていければ」と話し、行政の後押しを求めている。

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