「命のビザ」で救われたユダヤ難民らの調査についての説明会で話す北出明さん=5月11日、東京都内

 北出さんは「先の敦賀市通史や神戸ユダヤ協会の数字は、記録に基づいたものとみられ信憑性が高い。今回の調査で約3千人と推定でき、これらを裏付けできた」と話す。その上で「『6千人』には無理があり『数千人』とするのが妥当ではないか。正しい史実を知ることが、貴重な歴史の継承につながる。『世界の記憶』(世界記憶遺産)登録に向けても、外国から異論が出る前に国内から修正への動きを進めるべき」と訴える。

 北出さんは、元国際観光振興会(現国際観光振興機構=JNTO)職員。現役時代にユダヤ人の輸送を担った上司に出会い、ユダヤ人の逃避行やそれを支えた人たちの取材を始めた。2016年には本紙に連載を執筆した。杉原が日本通過ビザを発給できたのは、オランダ領キュラソーを最終目的地と証明する「キュラソービザ」を発給したオランダ名誉領事ヤン・ツバルテンディク氏の力が大きいとし、彼の功績を広める活動も進めている。

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