フィッシュパスと連動した眼鏡型のウエアラブル端末を使い、監視業務の実験をする竹田川漁協の廣瀬哲夫組合長=4月18日、福井県坂井市丸岡町山竹田

 電子遊漁券販売システム提供のフィッシュパス(本社福井県坂井市丸岡町熊堂)が考案した、インターネット上で河川の遊漁券を24時間購入できる社名と同じサービスが好調だ。本格販売開始1年余りで福井県内外の8内水面漁協が導入した。漁協の収入増だけでなく、衛星利用測位システム(GPS)との連動によって、釣り客の監視業務効率化、防災などの効果も見込む。河川の環境改善、地域経済の活性化につながるとして、国も熱い視線を注いでいる。

 ⇒【写真】フィッシュパスの画面

 「地元の川や漁協を何とかしたい」。同市丸岡町竹田地区の川魚の減少や漁協の苦境を知った西村成弘社長(42)は、2015年に福井県立大大学院に通い始め、内水面を起点にしたビジネスとしてフィッシュパスのサービスを考案。17年3月に販売を始めた。

 発売後すぐに導入した竹田川漁協では、17年3~9月の遊漁券販売収入が前年比で1・5倍に増加。近年、右肩下がりだった実績が上昇に転じた。釣り客は専用アプリでいつでも遊漁券を購入でき、廣瀬哲夫組合長は「早朝から釣りをしようとする人が、販売する店が開いていないために買えなかった問題が解消できたのが大きい」と話す。実際、フィッシュパスでの購入者の85%が夜間から早朝にかけて利用していた。

 GPSにより、漁協は購入者の釣り中の位置情報を端末で確認できる。未購入者を見つけやすくなるなど監視業務の負担が大きく減った。河川の水位情報も分かるため、急な増水時の安否確認にも活用できる。

関連記事