マラソン会場の物産ブースで町民と交流する五木ひろしさん=5月13日、福井県美浜町丹生

 「おふくろへの恩返しと感謝を忘れないようにしたい」との思いで、05年の大会からは母の日に近い週に開催日を変更した。大会で帰省した際の墓参りも欠かさない。五木さんの旧友、仲嶋譲二さん(70)は「苦労して育ててくれたおふくろさんや古里を思う彼の姿勢に学ぶことは多かった」と打ち明ける。

 家族を大切にする五木さんの思いも大会運営に反映された。「親子で楽しめるマラソンに」と、第10回大会からは親子の部を新設。第22回には「夫婦の部」を加え、妻の和由布子さんと快走した。「家族の歩みとともに30年を迎えられた」と目を細めた。

 大会運営には古里の町民の協力も大きい。この日は強い雨の中、マラソン会場の町社協ブースで、五木さんはボランティアの”おふくろたち”が作ったうどんを食べ体を温めた。「ボランティアの方の協力のおかげで、このマラソンが成り立っている」と感謝を伝えた。

 演歌界の重鎮は「支え続けてくれる地元の皆さんに、これからも恩返しをしていきたい」。マラソン後、町民が見守るミニコンサートの最後に名曲「ふるさと」をしっとりと歌い上げた。

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