富山県新高岡駅周辺で高岡市が運営する駐車場。駅周辺施設の整備費が市の財政を圧迫する要因となった=4月

 富山県高岡市の北陸新幹線新高岡駅周辺には、真新しいホテルやイオンの大型ショッピングモールなどの民間施設が立ち並ぶ。近くに高岡市が整備した6カ所の駐車場は計約800台の収容スペースがあり、一部は平日も満車になる。「無駄な投資は一切していない」と市財政課の長久洋樹(ながひさひろたか)課長は力説する。だが市内には並行在来線の高岡駅というもう一つの玄関口がある。2015年3月の新幹線開業前後で取り組んだ両駅周辺整備が、市の財政を圧迫する要因になった。

 新高岡駅は、JRから並行在来線として経営分離された旧北陸線(現あいの風とやま鉄道)の高岡駅から直線で約1・5キロ離れた郊外に位置する。一方、高岡駅は旧来の商店街や住宅地などが集中する中心部にある。市は新高岡駅の利便性向上とセットで中心部のまちづくりも進め「10年度以降に一気に本格化した」と長久課長は語る。新高岡駅周辺に駐車場などを整備し、高岡駅には南北自由通路を設置。両駅周辺のアクセス道路などを含めると総額370億円以上を投資したという。

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 市の一般財源の規模は例年410億円台。事業費を捻出するため、借金に当たる市債の発行がかさんだ上に、05年の旧高岡市と旧福岡町の合併に伴う建設事業の市債返済に充てる公債費が増加した。16年度は支出が収入を上回る歳出超過状態に陥り、貯金に当たる基金を約17億円取り崩して財源不足に対応した。

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