越前市職員の公金着服について謝罪する奈良俊幸市長(左から3人目)ら市幹部=5月8日、福井県越前市役所

 福井県越前市は5月8日、今年3月末まで税務収納課収納グループに所属していた男性主事が、同課の金庫に保管していた市税などの一部72万3400円を着服したとして懲戒免職処分にした。被害届を受けた県警越前署は同日夜、窃盗の疑いで元同市職員内田峻也容疑者(24)=同市=を逮捕した。

 逮捕容疑は今年3月30日、当時勤務していた越前市役所で現金10万200円などを盗んだ疑い。同署は残り約62万円についても引き続き捜査する。

 市は8日、内田容疑者の氏名を公表した上で、昨年9月ごろから今年3月ごろの間に、税務収納課の金庫に保管していた市税などから複数回にわたって計72万3400円を着服したと発表した。

 市の発表では、市役所窓口で市税や各種保険料の納付があった場合、納付者に領収書を渡すとともに1件ごとに納付書と現金をビニール袋に入れて簡易金庫に保管。毎日昼すぎに金庫内の納付金を集計し、市の端末に納付者名や金額などを入力。上司の確認を経て銀行に入金している。

 市によると、内田容疑者は3日に1回程度、金庫内の納付金の集計と端末の入力を担当。その際にビニール袋ごと納付金を抜き取るなどの手口で盗んだとみられる。端末履歴を調べたところ、入力内容の改ざん跡も確認された。着服回数について、市は「10回未満」と説明した。

 4月20、23日に心当たりのない税金未納の通知や催告書を受け取った市民から苦情が入ったことで発覚した。市の聞き取りに対し「電化製品を買うなど、生活費に充てた。大変申し訳ないことをした」などと話しているという。既に着服した全額を弁済している。

 市は納税記録を調べ、7日に被害額が確定したとして、今年4月に別の課に異動していた内田容疑者を8日付で懲戒免職にした。

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