ポーランドで越前和紙の写真展を企画している畑さん(左)とココッチさん=5月3日、福井県越前市大滝町の岡太神社・大瀧神社

 福井県越前市粟田部町の写真家、畑勝浩さん(53)とポーランド人学芸員、ヨアンナ・ココッチさん(33)が2020年、越前和紙の写真展を同国クラクフの国立博物館で開く。1500年続く伝統技術に魅了された2人は、5月5日まで同市で行われている岡太(おかもと)神社・大瀧神社の1300年大祭の様子も撮影。越前和紙をテーマにした大規模な展示は欧州初で「産地の魅力を全部紹介したい」と意気込んでいる。

 同国の別の国立博物館に勤務するココッチさんは美術品の修復に越前和紙を使い、製紙所を見学するため2016年春に初めて同市を訪問。英語の堪能な畑さんに産地を案内してもらった。和紙の高い品質や職人の姿に感動し、同年秋に越前和紙を販売するインターネットサイトを開設。「欧州と産地の架け橋になりたい」と首都ワルシャワのバザーにも出品した。

 写真展は東京五輪で日本に注目が集まる20年に合わせ、主要都市の一つクラクフにある国立博物館「日本美術・技術センター」の千平方メートルを使って約2カ月開く。ココッチさんの友人を含め3人で準備を進め、職人の紙すきや生活風景を撮影し越前和紙に印刷した写真300点以上を並べる。紙すき道具を展示、産地の様子を音や映像で紹介するほか、そば打ちの実演も予定している。

 ココッチさんは1300年大祭に合わせて来日、3日は畑さんと岡太神社・大瀧神社を訪れた。同国で初めてという越前和紙の展覧会に向け「産地の全てを紹介したい。美術品修復の関係者や芸術家、和紙好きが意見交換する機会も設けられれば」と笑顔。昨夏から展示用の写真を撮っている畑さんは「産地に住む自分だから見られる職人たちの普段の様子を伝えたい」と話している。

 同日午前中、2人は写真展開催を奈良俊幸市長に報告し、同センター館長からの手紙を渡した。

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