火災から一夜明けた「べにや」。あわら署などによる実況見分が行われた=5月6日午後3時20分ごろ、福井県あわら市温泉4丁目

 福井県あわら市温泉4丁目の老舗旅館「べにや」から出火し、国登録有形文化財(建造物)の本館、中央館、東館の計約3100平方メートルを全焼した火災で県警あわら署などは5月6日、実況見分を行い、火元や出火原因を調べた。

 実況見分には同署や嶺北あわら消防署などから約30人が参加。午前9時半から正午ごろまで目撃者の情報などをもとに、特に燃え方の激しかった本館を中心に出火原因などを調べた。館内の柱を切断したり、がれきを撤去したりしながら捜査を進めたが、焼失面積が広く、火元の特定には至っていない。

 火災現場には従業員や住民らも駆け付け旅館周辺のがれきの撤去作業をしたほか、午後からは家族らが館内に残っていた掛け軸や絵画などの家財道具を取り出していた。

 近くに住む60代の男性は「喪失感。何と言っても温泉街の顔だから、なくなってしまったことが本当に悲しい。どうにか再建してほしい」と無残に姿を変えてしまった「べにや」を眺めていた。

 臨時で設けられた見舞金受付所には常連客や関係者らが次々と訪れ、再建を祈っていた。

 あわら署などは7日も午前9時ごろから、引き続き実況見分を行う。

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