33年と50年に一度しか見られない神輿2基がお目見えした「神輿御渡」=5月5日、福井県越前市不老町

 和紙の神様「川上御前」を祭る福井県越前市大滝町の岡太神社・大瀧神社の御神忌「1300年大祭」は5月5日、ご神体が宿った2基の神輿が同市五箇地区を巡る「神輿渡御」を行った。夜にはご神体が山中の奥の院に戻る「お上り」でフィナーレを迎え、和紙の里を熱く盛り上げた50年に1度の大祭が幕を下ろした。

 神輿渡御はご神体が宿った神輿が同地区の不老町、定友町、新在家町、岩本町の各神社を巡り、岡太神社・大瀧神社の下宮に戻る祭りのクライマックス。毎年登場する「渡り神輿」に加え、50年に1度の御神忌と33年に1度の式年大祭だけお目見えする「大神輿」と合わせて2基が今年は地域を練り歩いた。

 太鼓のリズムが先導する中、白丁姿の担ぎ手らの「よいさ、ほいさ」と威勢のよい掛け声が和紙の里に響き渡った。各神社の境内では、先を急ぐ担ぎ手たちとご神体を少しでも引き留めようとする地元氏子との激しいもみ合いが展開された。

 夜のお上りは、ご神体が神輿に載って奥の院に戻る祭りの締めくくり。暗闇の参道を照らす提灯の明かりが、幻想的な雰囲気を作り上げた。

 4日間にわたる大祭を終えた大祭実行委員長の三田村士郎さん(63)は「和紙の里は神社があって、里人がいて、営みがある。どれが欠けても続かない。次世代の人たちにも祭りを通じて産地の結束を固め、越前和紙の伝統をつなげていってもらいたい」と話していた。

関連記事
あわせて読みたい