散発3安打で完封した坂井の先発帰山慎=福井県営球場

 【第140回北信越地区高校野球福井県大会決勝・坂井7―0福井商業

 2日連投の試練を最高の結果で乗り越えた。前日に延長十一回、165球を投げ抜いた坂井の左腕帰山慎が決勝で完封。散発3安打の内容に「疲れはあったけど、いつもより力が抜けて良かった」と事もなげに振り返った。

 昨秋は腰のけがで登板機会が少なく、右横手投げの嶋田勘人がエースだった。「今大会は帰山慎の成長を(ポイントに)挙げていた」。川村忠義監督は夏を見据え、迷わず連投のマウンドに送り込んだ。

 「自分が成長できるチャンス」。背番号1は期待に応えた。130キロ前後の直球を内外角にきっちり投げ分け、カーブ、スライダーなどの変化球もさえた。身長170センチだが、昨秋より体重が8キロ増え安定感が増した。

 「きつかった場面」と振り返る二回2死二、三塁のピンチは、9番打者を切れのある変化球で二ゴロに仕留めた。三回は変化球で連続三振を奪うなどリズムに乗り、五~八回はいずれも三者凡退。危なげない内容だった。父や川村監督の母校を相手に「同じ県立には負けられない」と強気な面ものぞかせた。

 「投げ切ったことが良かった。帰山慎が伸びたことが優勝したことよりも大きい」と川村監督。一皮むけた左腕は「次は北信越。しっかり抑えないと甲子園で勝てない。甲子園レベルのチームに勝ちたい」ときっぱり。真のエースへ自覚を口にした。

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