「キズケアの日」を啓発する日本創傷外科学会のポスター

 5月5日は「こどもの日」。全国の形成外科医らで構成する日本創傷外科学会は5日を「キッズの日はキズケアの日」と定め、子どものけがの治療に関する啓発活動を進めている。早期に適切な治療を受ければきれいに治るケースでも、不適切な治療によって治癒が長引いたり、傷跡が目立ったりする場合がある。形成外科専門医である福井大医学部附属病院(福井県永平寺町)の中井國博准教授に手当てのこつを聞いた。

 ●ぎざぎざに用心

 子どもの外傷は主に遊んでいるときに起き、服から出ている部分である顔や手足が傷つくことが多い。最もよく起きる擦り傷は、表面だけを擦りむいただけでは早期に治癒して傷跡にならないが、深くえぐられてしまうと、治癒までに時間がかかる。傷跡が残るかどうかの目安となる治癒までの期間は約2週間。また、治療途中で化膿して時間がかかると、傷跡になりやすくなる。

 擦り傷でも土などの異物がすり込まれてそのまま皮膚表面に埋もれてしまうと、治った後に透けて見えるケースがあるほか、やけどの場合も熱によるダメージが深くまで達してしまうと治癒に時間がかかり、傷跡が目立つ。切り傷の場合、メスで切ったような傷よりも、ぎざぎざの傷は治療に注意が必要だ。

 ●やけどは水で冷やす

 軽いけがの場合、家庭で手当てすることが多い。汚れていると化膿を引き起こして治癒しないので、まずは傷の汚れを水でしっかり取ることが大事。その上で傷が少し湿った状態になるように塗り薬を塗るか、傷の湿潤環境を維持するような創傷被覆材を貼って治癒するのを待つ。少し湿った状態が傷の治療には最もよく、乾燥していても逆に湿らせすぎてもよくない。

 やけどはとにかく水で冷やして傷を被覆する。切り傷や深い擦り傷、やけどで滲出(しんしゅつ)液が多い場合などは医療機関での治療が必要。「深い傷と思われたときや、傷の状態が思わしくないと感じられたら、迷わず医療機関へ」と中井准教授。「傷が治っても数カ月してから傷跡が目立ってくるケースやもともとの体質で目立つこともある。傷跡が気になるときも形成外科に相談してもらえれば」と話した。

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