出店が相次いでいる三角地帯=4月26日、福井県福井市中央1丁目

 福井県福井市のJR福井駅西口の中央大通りと福井駅前電車通りに挟まれた「三角地帯」で、4月に入りテナント出店が相次いでいる。再開発計画が進められているため、最短で2年ほどで閉店しなければならないが、事業者は出店経費は回収できると見込む。2016年4月のハピリン開業から2年。来街者は着実に増えており、経営者の視点から西口エリアの集客力に太鼓判を押したといえそうだ。

 三角地帯の再開発は、ユアーズホテルフクイ(福井市中央1丁目)の建て替えを核として計画され、地権者らによる準備組合が昨年8月に発足。市都市整備室によると、19年3月に本組合を設立する予定で、20年2月ごろの着工を見込んでいる。

 再開発計画が明らかになった16年1月以降、三角地帯ではそば店やドーナツ店、居酒屋などが相次ぎ退店。今年2月には市ガスアンテナショップが閉店した。

 しかし、退店後の空きテナントはほとんどがすぐに埋まり、4月に入り少なくとも3店舗が開店、もしくは出店を予定している。

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 パン店跡には5月中旬、国内外にチェーン展開する「串カツ田中」が出店する予定。経営するぼんたグループ(同市)はハピリンにも飲食店を出店していて、売り上げは好調という。記録的な大雪となった2月も前年度を上回った。齋藤敏幸社長(40)は「西口の売り上げの伸びは圧倒的」と手応えを感じている。

 串カツ店の場所はハピリンと西武福井店を結ぶ「にぎわい軸」の中間にあり、人の流れが多いエリア。選手や応援団が県外から大勢訪れる福井国体・全国障害者スポーツ大会が秋に開かれることも出店理由の一つという。齋藤社長は「メイン通りのテナントを開けっ放しにしておくのは寂しい。2年あれば出店経費とプラスマイナスゼロまでは持っていける」と話す。

 アンテナショップ跡に4月1日に開店したイタリアンカフェ「ピッコロ・ターヴォロ」の籔内滉平店長(26)も、「人通りが増えており初期投資は回収できる」と見込む。ただ、採算性だけではなく「市街地がにぎわいを取り戻す中、空きテナントを残したままではイメージが悪くなる」というのが出店理由だ。

 旅行代理店跡には18日、全国チェーン「屋台居酒屋大阪満マル」が開店した。運営する弁当製造販売の「三丹本店」(福井県あわら市)の久田侑司専務(27)は「初期投資の回収は2年では厳しいかもしれないが、県内初出店の大衆居酒屋のアピールには、まちなかの一等地がベストだった」とPR効果に期待。再開発の工事が始まって移転しても、客は付いてきてくれるとみている。

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 市の第三セクターまちづくり福井の調査では、休日を中心に市中心部への来街者は増えており、岩崎正夫社長は「短期間の出店でも効果が見込める狙い目の場所として定着してきたのだろう」とみる。

 新栄商店街などの比較的小さなテナントと比べ、三角地帯は一定の面積があり、客単価の高い居酒屋などを出店しやすい環境にあることも指摘。「駅周辺にはまだまだ可能性があることを示している」と、さらなるにぎわいに期待を寄せる。

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