小学生将棋名人戦決勝大会に臨む間悠亜君(右)=4月29日、東京都港区のチサンホテル浜松町

 福井県永平寺町の間悠亜(とい・ゆうや)君(松岡小4)が第43回小学生将棋名人戦(日本将棋連盟主催)の決勝大会で優勝し、全国小学生チャンピオンに福井県勢で初めて輝いた。年上の強豪の攻めを冷静に受け流し、勝負どころを見逃さずに決める将棋のセンスに、対局を見守ったプロ棋士は「まるで大人のよう」と絶賛した。

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 間君はリラックスした表情でこの日の対局に臨んだ。準決勝では、かつて対局し負けたことがある先手の岡崎忠伸君(宮崎県・小6)を攻めて中盤から優勢に立ち、相手に隙を与えることはなかった。

 間君と同じようにじっくり守りを固めながら攻める長澤魁君(愛知県・小5)との決勝戦は、攻守が交代しながら互角に進んだ。中盤で相手が強引に攻めにきたところを受けてしのぎ反撃を開始。持ち時間がなくなった相手に対し早い展開に持ち込み、終盤には立て続けに王手をかけ勝負を決めた。

 会場では父の益位さん(48)と、間君が初めて本格的に将棋の指導を受けた石内奈々絵さん(34)=福井市=が見守った。石内さんは勝利を決めて駆け寄ってきた間君を笑顔でねぎらい、「優勝には驚いた。静かに闘志を燃やし、この大会に懸ける様子が見て取れた。実力をフルに出した」とほめたたえた。

 将棋との出合いは幼稚園のころ。父から教わり駒を取る面白さに目覚め、めきめき力を付けた。攻め急ぎがちになる子どもたちの将棋の中で、相手の攻めをどっしり受けつつ攻守のバランスが取れた指し方は「子ども離れしている」と現指導者の中屋光太郎六段(28)=福井県あわら市。この日、大盤解説したプロ棋士の中村太地王座も「大人のような指し方」と、その冷静さをたたえた。

 藤井聡太六段(15)の快進撃で列島が将棋ブームに沸く中での快挙。益位さんは「県内小学生の将棋熱に刺激になれば」と期待した。

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