各地域の地銀存続の可能性(東京都を除く)

 報告書について、ある金融機関の幹部は「人口減少が最大の問題で、市場の縮小は避けられない。資金需要が伸びない中で供給過多の状況。事業性融資や手数料収入の拡大などに力を入れるが地銀の体力は奪われており、将来的には淘汰が始まる」との見解を示す。

 北陸3県でも、県境を越えた営業、貸し出しが増えているとみられ、再編・統合については「フィンテックなどのIT化も進み、金融サービスの垣根はなくなっている。地元企業が地元の金融機関から借りる構図は崩れていく。単純に合併しても効果は薄く、再編はもはや県レベルではなく、広域的に進むだろう」と予測した。

 人口減少の影響から、事業者の規模やエリアごとにすみ分けられていた金融機関のバランスが崩れ始めているとの指摘も多い。

 低金利と人口減少のダブルパンチに見舞われ、経営環境が厳しさを増す中、地銀のあり方について福井財務事務所の土井康行所長は「安定した顧客基盤の構築、収益確保に向け、5年後、10年後を見据えた戦略を真剣に検討し、実行に移してほしい。経営効率化で生まれる経営資源の余力を地域経済の活性化につなげることが重要だ」と説明する。経営統合については「健全性を維持し、金融仲介機能を安定的に発揮するための選択肢の一つ」との認識を示した。

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