落車事故による大けがから復帰しレースに臨む競輪S級1班の市田佳寿浩選手=福井競輪場

 昨年3月、競輪レース中の落車事故で右脚に大けがを負ったS級1班の市田佳寿浩選手(日本競輪選手会福井支部)が奇跡の復活を遂げようとしている。再起は難しいともささやかれたが、手術、リハビリなど1年1カ月余りのブランクを経て、5月7~9日の福井競輪で復帰する予定。「もがきながら走り抜く生きざまを見せたい」と不屈の闘志を燃やしている。

 旧春江工業高出身の42歳。競輪界を代表するスプリンターとして、2010年の寛仁親王牌で初のG1制覇を果たすなど第一線で活躍してきた。

 しかし、昨年3月17日の高松競輪で落車。右股関節脱臼骨折、右大腿骨粉砕骨折の重傷を負い、香川県内の病院で手術を受けた。右脚の付け根に人工関節を入れ、激痛に耐えながらリハビリを続けた。

 過去にも度重なるけがと闘い、そのたびに不死鳥のごとく復活を遂げたが、「歩けない現実を受け入れる中で肉体的、精神的に挫折した。10月ごろまでは選手を諦める思考回路だった」。自慢の脚は細くなり、自転車にも乗れず、落ち込む日々が続いた。

関連記事
あわせて読みたい