道路上に大量の土砂が崩れた現場=4月2日、福井県越前町道口

 3月25日に福井県越前町道口の県道越前織田線で起きた大規模な土砂崩れは、岩盤の風化が原因だった可能性が高いことが4月25日までに、荒井克彦福井大名誉教授の調査で分かった。法面(のりめん)の造成から約40年が経過し強度が限界に達したとみられるが、管理者の県は風化の進行や予兆を把握できず、意表を突かれたものだった。昭和の高度経済成長期に山を切り開いてから数十年たった道路は県内に無数にあり、点検を強化する必要性を荒井氏は指摘する。

 県丹南土木事務所鯖江丹生土木部によると、崩落した法面の高さは約70メートル。最上部約10メートルにあった杉林が、その下約30メートルを覆っていた「モルタル吹付法枠」といわれる表面の補強部分もろとも崩れ落ちたとみている。

 現場は海岸線の越前漁港や厨温泉街から鯖江市方面を最短距離で結び、1日約2700台が行き来する地域の主要道路。発生は通行人から通報のあった午前5時45分以前の未明から明け方とみられ、日中なら車両が巻き込まれた可能性が高い。同土木部は「今回は人的被害がなかったとはいえ、重く受け止めている」との認識だ。

 原因究明に向けては現在、斜面上部でボーリング調査を実施し、データ計測を進めている。17日には地盤工学の県内第一人者でNPO福井地域地盤防災研究所(福井市)理事長の荒井氏が現地入り。法枠の背後で岩盤の風化が進み土砂化していたことが確認された。

関連記事
あわせて読みたい