高嶋さん宅の玄関に完成した天井絵=福井県坂井市丸岡町

 福井県坂井市丸岡町地域の男性宅の玄関に「天井絵」がお目見えし、近所の話題を集めている。花鳥などを描いた32枚の絵で埋め尽くされ、四季の情緒あふれる空間。「玄関が明るくなり、お客さんとの会話も弾むようになった」と、長年の夢の実現に笑顔を見せている。

 男性は、同町の高嶋純孝さん(90)。絵画の鑑賞が趣味で大本山永平寺を訪れた時に見た天井絵に感動。「いつか自分の家にも」と、10年前に自宅を建て替える際、玄関を50センチ四方の36の枠に区切った格天井にした。

 ただ、専門家に依頼すると高額の費用がかかるため、実現しないまま9年が過ぎた。そんな時、ビデオ撮影が趣味の仲間が集うクラブで、水墨画講師の濱内靜さん(92)=福井市=と出会い、天井絵の制作を依頼、夢を引き寄せた。

 昨年10月から二人三脚で構想を練り、絵の題材を決めたり、配置を決めたり。直径40センチのにじみの少ない円形の和紙に濱内さんが墨で絵を描き、特殊な絵の具で色付け。ヒマワリやショウブ、水仙、ウグイスといった春夏秋冬の花と鳥を中心に完成させた。絵はベニヤ板に貼り付け、3月に照明がある四隅を除く天井の枠にはめ込んだ。

 天井絵を描くのは初めてだったという濱内さんは「失敗しないよう、永平寺などにも下見にも行き、念入りに下書きをして制作した」と、出来栄えに満足そう。

 高嶋さん宅には、1メートル四方の枠が24枚ある格天井の和室もある。高嶋さんは「人生を終えるまでにまた作れたらいいかな」と夢を描いている。
 

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