福井県若狭町は4月18日、固定資産税が非課税である中小企業の同業組合の事務所建物に対し、2016年度までの29年間、税額約1816万円を誤って課税、徴収していたと発表した。昨年、組合からの問い合わせで判明し地方税法に照らし5年分を還付したが、民法上はさらに15年分の還付請求権があり、組合の再度の請求に基づき返還する方針を決めた。

 管理監督の責任を取り、森下裕町長は10%の減給(1カ月)、中村良隆副町長は7%減給(1カ月)する。現職の税務住民課長と同課長補佐は書面による厳重注意とした。

 町税務住民課によると、誤って課税していたのは、地方税法上、非課税である中小企業者でつくる組合の事務所建物。事務所建物が1987年3月に新築されてから29年間、誤って課税し総額1816万9020円徴収してきた。同課によると「なぜ課税するミスが起きたのかは分からない」としている。

 昨年3月下旬、組合からの問い合わせで非課税建物であることが発覚し、地方税法に基づき過去5年分(2012~16年度)の税額と加算金合わせて約264万円を謝罪した上で還付したという。

 今年2月の県内自治体での課税ミスの報道で、過去5年より前の徴収分も返還されたことを知った組合が3月、さらなる返還を求め請求。町は民法や県内の他市町の還付状況を調査し4月、民法に基づいてさらに15年分(1997~2011年度)の税額約930万円と加算金約663万円を返還する方針を決定した。

 還付について町は、5月に臨時町会を開き補正予算案を提案、成立し次第手続きに入るとしている。返還されない残りの9年分は税額約634万円で「法令により返還できない」としている。

 昨年の判明時点で公表しなかったことについて、同課は「事の重大性に考えが及ばなかった」としている。

 森下町長は19日、会見を開くとしている。

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