顔のほてりが続いたり、手汗の量が増えたりと、更年期障害と思われる症状が出てきました。個人差があるとはいえ、慢性的な疲労感やイライラが募り、人格が変化する人もいると聞き、とても不安です。効果的な対処法や更年期障害に向き合う心構えについてアドバイスお願いします。(福井県鯖江市、48歳女性)

 【お答えします】 細川久美子・福井県済生会病院産婦人科部長

 ■他に原因となる病気がない状態

 更年期障害に不安をもたれているご様子、実は医学的にもその定義は明解でないので、不安を感じるのは至極当然と理解します。まず更年期の時期について、定義は「閉経の前後5年間」の計10年間とされます。日本人女性の閉経年齢は、正常範囲が45〜56歳と個人差があり、中央値の50・54歳からみれば、更年期の目安はおおむね45〜55歳となるでしょう。

 その更年期に現れる多種多様な症状のうち、他に原因となる病気がないものを更年期症状と呼び、これらのうち日常生活に支障をきたす病態、より重症で治療を要するものを更年期障害と呼びます。

 日本人女性に多い更年期症状は、順に▽肩こり▽疲れやすい▽頭痛▽のぼせ▽腰痛▽発汗▽不眠▽イライラ▽皮膚掻痒感▽動悸―です。一見ばらばらですが、これらの主たる原因は卵巣機能の低下、すなわち女性ホルモンであるエストロゲンの低下であり、治療の基本もその補充となります。もちろん原因は他にもあります。治療も漢方薬や薬剤のほか、マッサージやカウンセリングなどがあります。

 ■大豆や食物繊維の摂取、適度な運動大事

 差し迫った状態でないようですので、他の対処法を提示します。食事や運動、その他の生活習慣の見直しです。

 食事で大切なのはさまざまな食材を組み合わせるバランスの良さです。あえて強調するなら大豆製品やカルシウム、食物繊維を多く含む食品の積極的な摂取です。ただし日本人の約半数は、大豆に含まれるエストロゲンに似たイソフラボンを消化し利用することができません。あらかじめイソフラボンを消化したエクオール製剤が発酵食品として販売されているので上手に利用しましょう。

 運動はストレッチ、骨盤底筋体操、ウオーキングから趣味・生きがいとしてのスポーツまであり、いずれも適度に行うことです。その他の生活習慣の改善点は▽禁煙する▽入浴をシャワーのみとせず湯舟につかる▽寝る直前までスマホやパソコンを操作し続けない―などです。

 最後に心構えです。不安がまだ解消されなくとも大丈夫ですよ。別の病気さえ隠れてなければ、更年期障害は必ず良くなりますから。

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