福井の地で脈々と続いてきた四季折々の伝統行事、風習、食文化。何気ない日々の暮らしの中に受け継がれているコトやモノにこそ、わたしたちが「しあわせ」を感じられる理由があるのではないでしょうか。そんな「しあわせの歳事」の数々を、福井県がこのほど「ふくい四季のしあわせ綴り」としてまとめました。それらを深く知り体感すれば、この福井がもっと好きになり、さらにはそれぞれのしあわせの再発見につながることでしょう。

「ふくい四季のしあわせ綴り」の中から、今回は4~6月に見られる福井県内の主な「食の風習」をいくつかご紹介します。あなたはどれくらいご存知でしょうか?

 

(1)ひねもす春の、海しごと「わかめ漁」/4月下旬~6月上旬/坂井市三国町

わかめ漁の解禁

 

4月下旬になると、わかめ漁がいよいよ解禁。三国町の海女(あま)さんたちが東尋坊周辺の海に潜り、生わかめを採ります。わかめはそのまま天日で乾燥させ、パリパリに乾いたら手作業で細かく手もみして粉状に。昭和初期には「粉わかめ」と呼ばれ地元だけで食べられていましたが、その後商品化され「もみわかめ」という名称に。春しか採れない天然わかめの滋養を余すところなく味わえる逸品です。

 

(2)邪気を払い、幸せを招く「ちまきづくり」/5月5日/県内各地

ちまきづくり

 

毎年5月5日の端午の節句に、邪気払いのため、神仏にお供えするため「ちまき」が作られます。モチ米やうるち米で作った団子に5、6枚重ねたクマザサの葉をくるくると巻き付け、ひもで結わえて茹で上げれば出来上がり。もともとは中国から伝わった、邪気を払うための節句行事だといわれています。

地域によっては6月に作るところもあります。また端午の節句は、菖蒲(あやめ)の節句とも言われ、小浜市の一部では旧暦の節句に、ちまきをつくり、屋根の上に菖蒲とヨモギをあげる風習があります。

 

(3)越の国の米はじめ「福井米の田植え」/5月中旬/県内各地

福井米田植え

 

1956年、福井県農業試験場で農学博士石墨慶一郎(いしずみけいいちろう)氏によって生み出されたこしひかり。「越(こし)の国に光輝く」ことを願い生み出されたこしひかりは、毎年5月に田植えが行われます。福井県ではほかにもハナエチゼンや、イクヒカリ、あきひかり、そして新ブランド「いちほまれ」といった数々の品種が研究開発されています。9月から稲刈りが行われ、その後新米が食卓に届きます。

 

(4)福井が誇る伝統野菜「木田ちその収穫」 /6月中旬~7月中旬/福井市木田地区

木田ちそ

 

「木田ちそ」とは、福井市木田地区限定で栽培されているシソのこと。約140年間にわたり栽培されてきた伝統野菜で、濃い紫色をした葉は縮れが強く、手で揉むと豊かな芳香が広がります。福井市木田地区では「しそ」がなまって「ちそ」と呼ばれるようになったとのことです。3月頃から栽培が始まり、6月半ばから7月半ばにかけて収穫されています。

 

(5)若狭の宝を届けて「福井梅の収穫」/6月/若狭町ほか

福井梅初出荷

 

江戸時代後期に若狭町西田地区で発祥したといわれる「福井梅」。明治時代には梅栽培が定着化して「西田梅」と呼ばれていました。明治・大正初期時代の西田地区の交通の便が悪く、梅の実の販売に苦労したといわれています。早朝に、小船を漕いでとなり村に上陸し、若狭街道を肩荷・荷車をおして港町敦賀に至りました。今もこの頃に里人が唄った俗謡「梅売り唄」が伝えられています。

その後品種改良が重ねられ、昭和42年に「福井梅」の名称になりました。毎年6月10日頃から月末にかけて収穫・出荷が行われます。

 

(6)全国の太公望(たいこうぼう)が待ちわびる「鮎釣りの解禁」/6月~11月/九頭竜川流域

鮎釣りの解禁

 

福井県一の一級河川、九頭竜川の豊かな清流で育った鮎が遡上してくる6月。鮎釣りの解禁になると、全国からシーズンを待ちわびた釣り人たちが、こぞって訪れます。腰まで水に浸かって釣り糸を垂らす鮎釣りの風景は、九頭竜川の風物詩。11月まで続きます。

 

いかがでしたか? 各地の食の風習、いくつ知っておられたでしょうか?
これらの福井県内の食の風習の詳細は、福井県のHP「ふくい四季のしあわせ綴り」で見ることができますよ。

 

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