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 かつてはウディ・アレンのミューズ、今では世界一ニューヨークが似合うおばあさんとなったダイアン・キートン。本作は、そんな彼女のイメージを決定づけた『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』のニ匹目のドジョウを狙った企画かと思いきや、それは邦題だけだった。

 確かに今回も彼女が演じる役柄は都会的で品のいいおばあさんなのだが、恋の相手は何とホームレス。ロンドンの高級住宅街・ハムステッドを舞台に、1年前に未亡人となった主人公が、手作りの小屋で自然に囲まれて暮らす自由人と出会って恋に落ちるという、“身分違いの恋”を扱ったラブストーリーの王道をゆく作品である。

 恋に限らず人生の新たな一歩を踏み出すのに年齢は関係ない、チャンスは全ての人に均等に分け与えられている。そんな気にさせてくれる、まさに今の季節にぴったりの映画。実話を基にしているから、キレイ事で片付けられない説得力がある。相手役は、イギリスの個性派ブレンダン・グリーソン。キートンとの一見アンバランスな組み合わせが、ギャップのある老年カップルという設定によくマッチしている。

 日本映画でも今なら、こういう大人向けのおしゃれなラブストーリーが十分成立しそうなのに、どうして作られないのだろうか。ネックは老年の恋? それとも「おしゃれ」というところ? ★★★☆☆(外山真也)

監督:ジョエル・ホプキンス

出演:ダイアン・キートン、ブレンダン・グリーソン

4月21日(土)から全国順次公開

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