積極的に障害者を雇用しているイワイの職場。岩井保之社長(中央右)は「障害者から学ぶことは多い」と話す=4月3月、福井県福井市

 「毎日『調子はどう?』ってきいてほしいです」。障害者の社員からの手紙には、なかなか言い出せなかった悩みがつづられていた。受け取った岩井保之社長(54)は「コミュニケーション不足を教えられた」。

 オフィス用品など販売のイワイ(本社福井県福井市)は、社員30人のうち3人が障害者だ。初めて発達障害の男性を雇ったのは8年前。積極的に障害者を雇用している県外企業を視察したことがきっかけだ。

 「健常者より評価が高い障害者がいた。健常者は『私より給料が高いんですよ』と言って、障害者を紹介していた。みんな生き生きしていて、こんな会社になりたいと思った」と岩井社長は振り返る。

 イワイの3人の社員は経理、総務、営業企画と三者三様の仕事に就いている。体調不良で2週間近く休むこともあるが、岩井社長は「待っているよ」と声を掛ける。「だって社員はわが子と同じだから」。そう思えるようにしてくれたのは彼らだ。

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 何のために仕事をするのか―。どれほどの人がこの問いに答えられるだろう。同社で採用されて5年目の障害者の男性は「社会のために役に立ちたい」、女性は「みんなが心を開いてくれるこの会社は私の居場所。だから貢献したい」と話す。

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